〜愛のベトナム支援隊〜 Love and Support Vietnam

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2月1日(日)ソン博士講義・2完  
 
昨日のアクセスは189でした。ありがとうございました!
 
 
ベトナム社会主義共和国天然資源・環境省のソン博士による学生への講義(2014年12月19日 ノーブル・ブティック・ホテルでの講演)の二回目・最終回です。
 
質問(北村):アメリカとの交渉に長年従事されて、一番苦労された点とは、何でしょうか?
 
ソン博士:アメリカと言う国は、何時も枯れ葉剤、エージェント・オレンジの影響に関しては、自国の責任を拒否する、認めたくない国です。何時も、自国の責任から逃げようとしています。特に、人間への影響については、責任を認めません。
 
それにはいくつかの理由があります。第一に、もし、アメリカが責任を認めたら、膨大な費用がかかるからです。環境中のダイオキシンを処理するだけでなくて、人体への治療の費用も膨大なものになります。人体への影響となると、ベトナム人だけの影響ではなく、アメリカ人、オーストラリア人、タイ人、ニュージーランド人、フィリピン人、韓国人復員兵士への影響の問題があります。
 
20年以上前に、アメリカ軍の元兵士は、ベトナム戦争中に枯れ葉剤を製造したモンサント社やダウ・ケミカル社などアメリカの化学企業を訴えました。元アメリカ兵による集団訴訟では、1984年に1億8千万ドルをアメリカ化学企業が支払うことで和解が成立しました。
アメリカ政府は、元兵士に援助することはありますが、自分の罪を認めて補償したことがありません。 
 
第二に、もし、アメリカが枯れ葉剤の影響を認めると、それはアメリカの憲法に違反することになります。ベトナムにダイオキシンを撒いたことは、3代の歴代大統領が承認したものです。アメリカの憲法では、一般国民は、大統領の戦時中の政策を訴えることはできません。この憲法に関することは、非常に複雑で、敏感な問題です。しかし、アメリカ側にもベトナム人と協力して、ダナン空港のダイオキシン汚染の問題を一緒に解決してくれる人がいました。そして、彼らは、ビエンホア空港の環境問題もいろいろと検査してくれました。
 

また、アメリカ側は、ベトナムの障害児を援助するいくつかのプロジェクトを立ち上げてくれました。北村註:実際、ダナン及びダナン周辺の省では、枯れ葉剤被害にこだわらずに、障害児援助が始まっていますベトナムでは、(ダイオキシンの)「被害者」と言う言葉を使っていますが、アメリカ側は、被害者と言う言葉は使いません。なぜなら、被害者という単語は、アメリカでは非常に敏感な言葉だからです。
 
これらの理由を述べれば、アメリカとの交渉の難しさが、皆さんにもわかってもらえるのではないかと思います。ダイオキシンの交渉といっても、ダイオキシンの問題にとどまらず、アメリカの政治、外交、経済の問題が関わってきます。ベトナムとアメリカの関係は、日米関係とか韓米関係とは全く違うものです。なぜなら、ベトナムの政治制度が、日本や韓国と違うからです」 
                

           ソン博士(後列一番右・背広の人)と東北学院大学の野崎教授・経済学部のみなさん

 講義全体を通して、ソンさんの心の中に占めている物・・、それは二つのマグマであったと思います。

一つは、「こういう患者がベトナムにいる現状を、とても悲しい」という発言に代表されるように、医化学者として被害者を救えないもどかしさのマグマ。

そして、もう一つのマグマは、すべての意味において「持続可能の環境を作りだすにはどうしたらいいか」という医化学者としての生命・環境救済に燃えるマグマでしょう。それは、汚染地の土壌の蘇生を含む環境の蘇生、被害者の体内に入り込んだ
TCDDの毒性の究極の無毒化の実現、支援を引き出すアメリカとの交渉の持続可能な政治的・経済的環境づくり打ち込むマグマではないでしょうか。

核廃絶にしても、化学兵器の被害の後始末にしても、日本の原発事故の放射能の無力化にしても、原子炉廃炉にしても、気の遠くなる長い道のりです。例えは違いますが、
中国の唐時代、629年に玄奘三蔵が長安からサマルカンドをへて、インドへと法を求めて苦難の道をたどった時空にも似ています。 
 

とりあえず「2030年代に原発ゼロ」を目指す日本政府の方針を打ち出した日本にしても、商業用原子炉の廃炉では技術的な経験に全く乏しく、技術的開発をしながら廃炉を進めていかなくてはならないという現状を見るにつけ、史上最強の毒性をもつ2378−TCDDダイオキシンの無毒化にむけて研究中であるベトナムやアメリカの実態とくらべても、何が違うのかと思いたくなります。

ソンさんの歩みは、「『誰かの不幸の上に幸福を求めない』生き方であり、『故郷(地域)や地球が傷つけられたままで、次の世代に受け渡すことを良しとしない』精神であり、『現在の繁栄のために未来を踏み台にせず、子どもや孫たちのために最善の選択を重ねる』社会のあり方」を必死に求め続けた歩みです。
 
ベトナムの重度汚染地の環境に比べれば、日本ははるかに、はるかにましです。だからこそ、日々の暮らしの中で、私たち自身がそれをわが身を振り返る指針とすべきであるし、また真の共生社会を目指して被害者へ寄り添う人道的精神を醸成していく貴重な機会にしていかなくてはならないと考えるものです。


                         愛のベトナム支援隊・北村 元
                            Love & Suport Vietnam
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